放っといて?
投げやりになって、ひとり呟いた。
でも、
でも···
本当は···
甘えたがりなのに相手にされることなく突き放され
寂しさと、哀しさと、やるせなさと、切なさで
負のスパイラルに巻き込まれていく。
『もう、どうでもいい。』
そう思いながらも、生暖かいものが頬を伝う。
嗚咽を隠すためにシャワーを浴び続ける。
どのくらいの時間が経ったのだろう?
頬を伝っていたものが止まった。
『わかってる。』
わたしが変わらないといけないこと。
変わりたくて変わろうとしても、何かの拍子に引き戻され、ちっとも変われない。
そのことを追求され、上手く説明できず、やる気がないと思われる。
虚しさと苛立ちと哀しさで
また、『わたしなんか···』
先に進むどころか、後退してしまうこと度々。
遂に、突き放されてしまった。
クリア出来ない課題。
助けを求めたとしても助けになど誰も来ることなどないことは、長年の経験から知っている。
だから、求めない。
そうしていた。
『いつ、お別れすることを伝えよう?』
そんなことばかり、考えていた。
『素敵な方や好きだと思われる方がいらっしゃるのなら、そちらの方を大切にしてあげてください。その方と幸せな時間をお過ごしください。』
そんなことをよく言っていた。
『わたしでは、できないから。だめだから。』
いつ、読んでいただけるのかわからないメール。
わたしを保つことが出来なくなりそうになって、苦しくて、潰れそうになり
『放っておかれたくない。嫌だぁ。』
逢う約束もなく、逢ったとしても どんな顔をして逢えばいいのか。
伝えることを躊躇った。
わたしのことだから、わたしが解決しないといけないこと。
なのに···
どうにもこうにも 行き詰まってしまった。
とうとう、メールで助けを求めてしまった。
でも、やっぱり···
ごみ箱に移した。
『気付いていただけたらでいい。』
数日後、ごみ箱が空っぽになっていた。
傍にいて、安心感を与えていただきたかった。
縋るのではなく、自分で歩けるようになるために、支えてほしかった。
1文だけ。
『助けてほしいです。』
求めてはいけないのかもしれない。
でも、底が見え始めたわたしには
耐えられなかった。
わたしの『放っといて』は
『見放さないで』の裏返しだった。