2ntブログ

偶然


静かな時間を過ごすつもりだった。

こっそりと。

日常で溜まってしまったアレやコレやから解放されたくて

気の休まる時間がほしくて

立ち寄った。

主さまはいらっしゃることがないであろう時間帯。

30分ほど経った頃。

あら? (・・;)

足音と共に話し声。
同じ建物の中の違う場所に来られた様子。

予定していたことが滞ってしまっていて、何も出来ていない。

主に顔向けなどできるはずもなく、ササッと片付けてその場所を離れた。

行き場を失い雨の中、河原にしゃがみ込む。
川面を眺めながら、気持ちは泣きたいのに涙は出なくてウルウルするだけ。
涙も出ないのか···
などと思いながら、ただ眺めていた。

突然、電話が鳴った。

主からだった。

居たことをご存知だった。

「今どこにいる。」
『近くです。』
「手のかかる奴だな。戻ってこい。」
『はい。』

お電話いただけるなんて思いもせず、逃げるようにして出たのになぁ。

笑顔にはなれなくて、きっと曇ったまま。
どんな顔をしたらよいのだろう。

嬉しさよりも、後ろめたさ すら覚える。

なるべく明るい振りをして、車で移動してきた主に挨拶をして、乗り込む。

今日のはあまり嬉しくない偶然だなぁ。
とその時は思いながら···


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nonoka

Author:nonoka
主さまと出逢わせていただきました。

M女には程遠い、SM的な行為に興味がある変わりモノ程度だけれど…

岸辺に咲く花のように、主さまに寄り添って咲きたい nonoka。

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